三線の胴(チーガ)について
宮古木工芸で取り扱っている三線の胴(チーガ)は、主に3種類を製作しています。
▼チーク 約600~650g
販売価格:¥5,500(税込)
*皮を張っていない状態での金額です。
(外注製作品)
〇概要〇
東南アジア産のチークの辺材で製作しており、弊社では初心者向けから中級クラスの三線まで幅広くこのチーガを使用しています。外注製作のチーガだからといって品質が劣っているわけではありません。
弊社の家具造りで培った厳しい審査基準を合格したもののみを厳選し、さらにチーガ製作後には弊社独自で行っている人工乾燥・耐久検査により、皮張り完成後のチーガの変形を極限まで抑え、長寿命と柔らかく伸びのある音色を実現しています。そうすることにより安全・安心な部材として取り扱っております。
*近年、一般的な三線のチーガによく使用されているチークですが、加工所によりその品質は様々ですので類似品にお気を付けください。
〇特長〇
音色は、柔らかみが強いのが特長でどちらかというと民謡やポップス系に合う音色が特長です。クセの無い素直な音色が出やすいので、棹の性質がダイレクトに表現されるので棹による音色の変化が分かりやすくなっています。重量は、一般的な三線に近いスタンダードな印象です。サイズ感は、どの三線に装着しても違和感なくフィットします。(*ブーアテによりフィット具合には違いがあります。*サイズは南風原型の場合のみ特注になります)
▼縞黒檀 約700~750g
販売価格:¥38,500(税込)
*皮を張っていない状態での金額です。
(宮古木工芸オリジナル品)
*茶色く見えているのが縞黒檀の芯材部分で、白いのが辺材(シラタ)部分になります。
〇概要〇
東南アジア産の縞黒檀材(別名:マッカサーエボニー)で製作しています。弊社では中級クラス以上の三線、または限定品にのみこのチーガを使用しています。
三線業界ではあまり耳にしない縞黒檀製のチーガ。黒檀は、言わずと知れた世界三大高級唐木であり硬質材なので、まずは材の入手と加工が大変です。
棹の材質で音色が変わるなら、”チーガでも変わるのでは?”そんなお客様からの素朴な疑問からこのチーガの研究開発が始まりました。研究の結果、棹の材質と近しい質のチーガを合わせることで、三線全体の一体感が強く、棹からチーガまでの音の伝導率が高いことが分かりました。
*他の三線店では使用されていない特別なチーガです。
〇特長〇
音色は、一般的なチーク製チーガの特性にもある「柔らかみ」を残しつつ、黒檀特有の高密度な木質により音圧が増加し、「力強い音色」が出るので、軽く鳴らしただけでパッとハッキリした音色が鮮明に鳴り、その力強くも優しい余韻が長く続くのが特長です。
▼カミゲン黒木 約930~980g
販売価格:¥82,500(税込)
*皮を張っていない状態での金額です。
(宮古木工芸オリジナル品)
*黒塗りをしているわ訳ではありません。上記写真はカミゲン黒木の本来の色味です。
〇概要〇
アフリカ産の高級黒檀材(別名:アフリカンブラックウッド)で製作しています。←アフリカンブラックウッドというと聞きなじみが無い方も多いかと思いますが、三線業界では主に≪カミゲン黒木≫という名で出回っていることが多い木材です。
弊社では、上級クラスの三線、または限定品にのみこのチーガを使用しています。カミゲン黒木製のチーガは、三線業界ではまず見かけないですよね。このチーガは縞黒檀チーガと同時期に研究開発を始め、試作から完成までおよそ3年の歳月をかけ完成した弊社独自の木工技術の賜物です。
縞黒檀以上に硬質なカミゲン黒木は、ホゾ組みから、切削加工、蛇皮張り、接着までのすべてが困難の連続でした。別の呼び名を付けたいくらいこのチーガは全くの別格です。。
*他の三線店では使用されていない特別なチーガです。
〇特長〇
まずお客様が驚かれるのは「重量感」です。このチーガを持った瞬間、うわっ!と声を上げてしまうほどの重みを感じます。古典など座奏には、この重みがクセになってしまうほど「安定感抜群」ですが、立ち弾きにはあまりおススメできません。我こそは!というお客様は挑戦されてはどうでしょう!?良い筋トレになります(笑)
肝心な音色の一番の特長は、「力強くも澄み切った音色が品良く広がる」というような表現がバッチリかと思います。
例えば、コンクリートの壁にボールを当てるのと柔らかいスポンジにボールを当てるのとでは跳ね返りが違いますよね?チーガ内の音色の響きはその現象に似ていて、木質が堅ければ堅いほど音の跳ね返りが強くなると弊社は考えています。
このチーガには、前者の例が当てはまり、通常のチーガに比べ音色の反響が大きく、音を軽く鳴らすだけで棹を持っている左手にまでその振動が伝わってくるのがハッキリと分かるほど。このチーガを着けると響きが良くなるのは一耳瞭然です。
民謡にも合いますが、どちらかというと古典向けの音色です。カーンと鐘が鳴るような澄み切った高い音色が出やすいです。